ボールは保持出来ていますが,ゴール前になると余裕が無くなりワンタッチプレーで終わる,という場面がありました.
その原因の一つとして,センターバックからのパスの質がありそうです.
川崎フロンターレは,いつも通りの4-3-3.
ベガルタ仙台も,4-3-3.
けど,守備の時は,4-5-1と両ウイングが中央のラインに入ります.
ベガルタ仙台戦でのセンターバックからのパス
前半15分.右から左に攻める川崎フロンターレ.
谷口がボールを保持しています.
仙台は4-5-1にしっかり引いていて,なかなかスペースがありません.
ここから,谷口は脇坂にパスを当てます.
傍には仙台の選手が居て直ぐに寄ってきます.
脇坂はダイレクトで谷口にパスを返します.
このとき,脇坂は微妙にサイドに流れます.
仙台の7番はそれに釣られて少しだけサイドに流れます.
谷口にパスが戻った場面が以下です.
仙台の7番がサイドに少し流れたため,仙台の最終ラインと中央のラインの間(ピンク丸)へのパスコースが若干出来ました.
そこに大島が走り込みます.
大島の走り込むタイミングは,谷口がパスを出すタイミングに見事にあっています.
けど,谷口のパスは大島へ直接ではなく,田中に..
田中も直ぐに谷口へパスを返します.
その後,ようやく谷口から大島へとパスが通ります.
けど,ここまでに時間がかかっているので,大島はゴールに背を向けて,さらに仙台の選手が詰めてきている状況でパスを受けることになります.
そうすると,出来ることはあまりないです.
この後,大島はワンタッチでダミアンへとボールを逸らしますが,ダミアンへは渡らず..
谷口のパスが田中を経由しないで,直接大島へと渡っていたら,状況はだいぶ違ったと思います.
ただ,足下へのパスでは無く,走り込む大島へのスルーパスになるので,パスの難易度は非常に高いです.
けど,少し前の試合ではこういったパスが出ていました.
FC東京戦(3節)でのセンターバックからのパス
前半14分.右から左に攻める川崎フロンターレ.
ジェジエウがボールを保持しています.
大島がサイドに流れて,FC東京の中央の選手を引っ張ります.
大島が作ったパスコースの先のスペースへ,脇坂が走り込みます.
走り込んだ脇坂に,ジェジエウから直接スルーパスが通ります.
脇坂は前を向いて,しかもスピードに乗った状態でボールを受けることが出来ました.
いっきにチャンスです.見事です.
センターバックからこういったパスが出るのは凄いことだと思います.
今後も4-5-1というように引いて守ってくる相手はたくさん居るでしょう.
センターバックからのパスがさらに重要になってきます.
一昔前に比べて谷口のパスは格段にレベルが上がっていると思います.
谷口からのスルーパスは今後に十分期待していい,と思っています.
以下,よろしくお願いいたします.