2015年3月24日火曜日

2015 J1 第3節 山形 vs 川崎(山形)

まずは布陣.


山形は明確に3-4-3.
川崎は,とりあえず3-4-3の表記で.

今回は,サイドの守備の仕方を見ていく.

まず,川崎の守備.


山形GKのフリーキックから,こぼれ球が武岡に渡り,角田にボールが戻された場面.
角田は前に蹴る.



小林には通らず,相手のWB(ウイングバック)にカットされる.
あっさりと足が止まる小林..



前を向くWB.
サイドで簡単に数的不利をつくられている.
それに気づいた,大久保が慌ててプレスに行く.



・・・と思ったら違った.
CHへの横パスを狙っただけでした.
あっさりと前線に縦パスを通され,簡単にターンするWG(ウイング).
ここは武岡が出て,車屋が中央に絞らないと.



ボール保持者にやたらと間合いの広い武岡.
余裕をもってボールをキープされる.
かつ,WBが裏に走るのを見て釣られる武岡.
ボールへの山本と武岡の距離が遠いが,少なくとも縦に行くのを妨害できている.
そうすると,抜かれた選手がプレスバックする時間ができたことになる.
しかし,中村・・・・何を守っている?
ボールより前に居て,さらに立ち止まっての守備.守備の優先順位を分かっているのだろうか?



ディエゴにスイッチして,あっさりとシュートを打たれる.
3-4-3での守備の方法以前に,根本的な守備の優先順位を見直さないといけない.


一方,山形のサイドの守備.


レナトが前線でファールを受け,そのフリーキックを武岡まで戻したシーン.
武岡はサイドチェンジを狙う.
角田と谷口も広がりつつある.
だが,ここで,山形WG(ウイング)が猛然とダッシュ.



角田にプレスをかける.
しかも,サイドチェンジをさせないよう,うまく誘導する.
・・・・・し,しびれる.
角田はたまらず武岡に戻す.



その武岡にもFWがプレス.
やむなく蹴りだす武岡.



それがうまくレナトまで渡る.
この段階で,山形のボールサイドのWBは少し前,逆サイドのWBは中央に絞りDFラインに入っている.



しっかりプレスバックするCH.
しかし,レナトはあっさりエウシーニョに渡す.



山形はWB(ウイングバック)とWGで挟み込む.
CHも入れると3人.
もう一人のCHの位置がちょっと微妙だけど,非常に良い対応.
3-4-3でのサイド封鎖をしっかりと準備してきて,チーム全体で実現している.

WBをサイドに張らせる場合の3-4-3は,中央が2枚になるためボールと反対側の中央が空きやすい(図の○).
しかし,山形はそこに対して,WGが戻り,かつCBが積極的に前に出て対応.

山形は全員攻撃,全員守備で観ていても非常に気持ちが良いチームに仕上がっている.
体力が持つのか?と思ったがなんとかギリギリもたせたし.
逆に,川崎の方が足が止まっている印象を受けるくらい(そもそもの運動量が少ないだけともいう).
石崎監督は,よく勉強している.
あとは,シーズン通してこの強度を保てるように選手交代をしっかりやっていくだけかと.

川崎の方は表面的なことをなんとなくやっているだけで,本質を理解していない.
戦術的にしっかりとしたチームと対戦した場合にボロがあっさり出る.
個の技量は高いのかもしれないが,チーム全体の戦術はJ2にも劣る.
遅くとも後半開始には4-4-2にするかと思ったが,実際に変更したのはだいぶ遅かったし.

しかし,チーム全体の戦術(特に守備)は誰が考えているのだろう?
監督では無い気がするんだが.
菊池新吉??

とりあえず,早く,無事に大島が戻ってきてくれることを祈ろう.

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2015年3月20日金曜日

2015 ナビスコ 予選リーグ 第1節 川崎 vs 名古屋(等々力)

前半の川崎のビルドアップ.
両サイドバック(車屋と武岡)が高い位置をとった場面.




名古屋のDFをみると,両サイドのAMが車屋と武岡に釣られて,ほぼDFラインに吸収されている.
5バック・・・.
西野監督はこれでホントにいいのか?
「両サイドバックが高い位置に来る」ということを何も知らないチームが良く陥る場面なんだけど.
高校レベルだよね.
まあ,それでも名古屋は1失点しかしていないし,カウンターで得点してるから,結果的によいのかもしれない.
それでも,もう少し美しくスマートに対応して欲しいと思う.

逆に川崎は,このように稚拙な対応をされたときにフィニッシュをどう行うか改めて考えないとね.
名古屋のDFラインは6人も居る.
中盤は支配して前に運べるけど決めきれない,という状況にはなりやすいでしょう.

この程度の名古屋に勝てなかったのが非常に悔しいね..

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2015年3月17日火曜日

2015 1st 第2節 川崎 vs 神戸 得点シーン

得点場面について見ていきたい.



レナトがサイドの深い位置でボールをもった場面.
逆サイドに3人(小林,大久保,エウシーニョ)張っている.
それに釣られて絞れないCBとSB.
中央がかなり空いている.



無理せずに中村を経由しながら谷口まで戻す.



角田に渡る.
そのままドリブルでやや右方向に前進.
このとき,左サイドアタッキングミッドフィールダー(LAM)は,武岡に釣られて,中央を空けてしまう.
武岡にパスが出るよりも,小林またはエウシーニョにパスが出る方が怖いので,中央を絞った方が良いと思うがね.
それで,武岡にパスが出たら猛然とプレスをすべき.

まあ,そうならずにズルズルと中央を空けてしまう.



角田がパスを出す直前.
LAMは武岡へのパスコースを切れているが,エウシーニョへのパスコースを空けてしまう.
もし,チームの約束事として,「LAMはサイドバックが高い位置に来たときに見る」となっているとしたら,CHがもっと寄せないといけない.



エウシーニョにくさびのパスが入る.
エウシーニョはそのまま,武岡に戻す.



武岡がボールを持った場面.
一番最初に角田から武岡にボールを出させておけば,ここまで良い形をつくられることは無かったように思う.
しかし,CBの間が空きすぎてないだろうか?
5番はもう少し寄る,またはCHがDFラインに入れるようにする準備すべきかと.




武岡は少し中に向かってドリブルして,大島に渡す.
大島はサイドに向かって踏み込んで,CHを少しかわす.
このシーンは,マリノス戦でも逆サイドで見られたと思う.

神戸の守備陣は見事に崩されている.
CBはエウシーニョに釣られて前に出る.
もう一人のCB(画面外)は大久保に釣られて,中央に引っ張られる.
露骨にまで空いたCBの間を小林が狙っている.

神戸が問題なのは,SBとCHの二人.
まず,SBはCBが前に出たにも関わらず,絞らない.しかも,傍に小林が居て,その裏を狙っている状況なのに.
それから,CHは「とりあえずバイタル埋めとけば責任はない!」みたいな印象で,DFラインの状況を何も気にしていない.
神戸は,「ボランチを下げて,サイドバックを高い位置に持ってくる」という攻撃をするチームに何も対策を取れていない.
まあ,川崎が良く攻撃を組み立てているというべきなのかもしれないが.

この後は,大島から小林にパスが通り,同点に追いつく.

少し動きが重そうだったが,この試合も活躍の大島.
A代表に呼んでよ,A代表.

中村も相変わらず素晴らしいロングパス.
後ろからあれほどのパスを出せる選手はそういない.
そういった意味でも,中央下がり目の守備をしっかり理解してくれると,もっとうまくなれると思うのだが.
身近,というか隣に素晴らしい見本が居るし.




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2015年3月16日月曜日

2015 1st 第2節 川崎 vs 神戸 失点シーン

川崎は4-4-2で並べるとこんな感じ.
神戸は4-2-3-1.




失点につながる場面をみていく.



神戸のビルドアップ.
CBがボールを保持しているところ.



CBから降りてきたペドロにくさびのパス.
ペドロはCH(ボランチ)に落とす.



そのままもう一人のCHにボールが渡る.
川崎の守備陣形は綺麗に4-4-2.
このシーンでは,中村の両脇に大島とレナトが居るので,中村はチャレンジして良い・・・はず.
しかし,そのまま立っている.
CHは中村に向かってドリブル.



動かない中村.下がっていく他の選手.
そして,中村の裏を狙うペドロと森岡.



フロンターレのDFが中に寄ってたのを見計らってサイドに大きく出す.



SBにボールが渡った瞬間.
武岡と角田の間をペドロに狙われる.



大島がついていくがカットできず,角田と二人で挟みに行く.
そして,バイタルでドフリーな森岡.
ここは当然,もう一人のCHの中村が埋めるべきスペースなのだが,画面の中にすら居ない.



その森岡にペドロからパス.
ようやく戻ってきた中村.
しかし,「慌ててプレスバックしたけどあっさり躱されるFW」のような守備の中村.
森岡は何も気にせずFWへラストパス.
そして失点.

これは,ビルドアップの段階から中村の裏を露骨に狙われていると思うんだけど.
いいのかね?


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2015年3月10日火曜日

2015 J1 第1節 横浜 vs 川崎

開幕戦.
まずは,両チームの布陣から.




川崎は5-2-3?



やたらとDFラインが低い.
ボランチの両脇をどう守るかがポイントになるのか.



攻撃の時は両WBを高い位置に持って行く.
流行のスタイル.

横浜の守備は,4-4-2.
そうなると当然,横浜はWB(車屋とエウシーニョ)への対応が難しくなる.
実際,試合開始早々に崩壊する.
上の場面から大島がドリブルで前進.
この前進の仕方がイヤらしいんだけどね.
一度中を向いて,外,と細かく向きを変える.
それに合わせて,車屋は縦に走る.



相手のSHは車屋に釣られて付いていく.
CHの横のスペースが空く.
そこに向かって大島はドリブル.



車屋に一度預ける.
車屋は無理せずに戻りながらキープ



大島に戻す.
このタイミングで相手のCHは飛び込んできたので,軽くかわす.
CH軽すぎ.FWが後ろから来ているのだから挟むべき.

車屋は中央に流れて,サイドのスペースを空ける.
そこへドリブルする大島.



大島の前には,レナトとSBだけ.



レナトに預けて,ワンツー.
このとき,抜かれたCHも含めて中央を守る二人が棒立ち.カバー行こうよ..



SBとCBの間を大島に使われる.




小林からのクロス(?)をエウシーニョが押し込んで得点.
大島+車屋+レナトの3人で崩しての得点.
なかなか凄い.

横浜は,あまりにも酷い対応.崩されて当然.


続いて,守備.
5-2-3?のような形なので,サイドの守備が見所.
できるだけWBが前に出て,WGとCHの三人で奪いに行くのが良いと思うが,なかなかWBが前に出るのは辛い.
実際に,試合の中で観てみる.



横浜のサイド攻撃.
CBから,高い位置に居るSBにボールが出たシーン.
小林とエウシーニョがどっち付かずのポジショニング.



小林の様子を見ると,エウシーニョが出ることになっている様子.
エウシーニョは,慌てて前に出る.
小林は棒立ちではなく,挟みに行く必要があると思うけどね.



別の場面でも曖昧になっている.
同じく横浜のサイド攻撃.
ボランチからSBにボールが出る.
このとき,ライン上にいたSHが内側に入ってきている.



SBにボールが入った瞬間.
SHの動きで混乱させられたのもあるが,エウシーニョと武岡は何を守っているのか.
サイドでの数的優位を活かせていない.


失点シーン.
正直,難しい.


上の場面は,トップ下の藤本が落ちて前を向いた場面.
車屋はSHに付いていく.中に絞るのは正しい動き.



この後,左SBがかなり高い位置でボールを保持.
そのまま,CBまでボールを戻して以下の場面になる.



車屋の見る相手は,SHからSBに切り替わる.
谷口はSHを見ている.
DFラインをもうちょっと上げたかったね.
まあ,歩いているボランチ居るから微妙かもしれないけど..



CBがボールを蹴った直後.
車屋はオフサイドを取り損なう.
谷口はSHが落ちたのに釣られて,カバーできない.

谷口と車屋の対応は難しい.
ただ,ボールホルダーにプレスがかかってないときの対応として妥当かどうか疑問が残る.
特にサイドチェンジ後なので,気をつけなければいけない.

もう一つ,大久保の対応が微妙.
サイドチェンジを妨害する方向へのプレスではなく,サイドチェンジを促す方向へプレスしている.
(大久保から見て,右から左へプレスをかけている)
その結果,CBは右足で右サイドの方へ容易に縦パスを出せた.
車屋の責任は大きいと思うけど,車屋だけのせいにはしたくなくて色々考えたが,難しい..

話は変わって,中村の守備.



横浜のビルドアップ.CHがボールを保持したシーン.
なかなか凄い位置に居る.
というか,大島がかわいそう..
両脇のスペースを一人で守るのか.
3人のCBがよほどうまくスペースを潰してくれないと崩壊する.
・・・けど,横浜はこのスペースを使わないんだよね.



この後,横浜はGKまでバックパス.
当然,ラインは押し上げる.しかし・・・



DFラインに吸収されているボランチが一人.
チーム全体で動くべき時に,止まっている選手がいるとやはり目立つ.
他にも止まっているシーンが多すぎる.
大島は相方のボランチが存在していない,または囮として守備しているような雰囲気がある.
このチームで守備を免除するとしたらレナトだと思うけど.
ボランチで守備免除・・・・.

まあ,G大阪あたりと戦ったときにどのようになるか見物だと思う.


全体的に,攻撃に関しては少ない人数でサイドを崩せるようになってきて楽しみ.
ようやく流行の3バックにしたのが正解か.
一方で,守備はWBの守備の仕方および中村の守備が問題.

しかし,大島は守備に攻撃にと活躍する.
A代表呼んでくれないかな.A代表.

以下,よろしくお願いします.

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