概要
首位の鹿島に快勝.
ダメ押しとなる家長の得点までの流れが,非常に爽快だった.
ついでに,セットオフェンスでの危険なプレーを見ていきたい.
布陣
川崎フロンターレは,4-2-3-1,鹿島アントラーズは4-4-2.爽快なダメ押し点
ネットは,すかさず外にボールを出せとアピール.
その一方で,鹿島の9番はクロスを要求.
頭をぶつけてお互いに倒れているのだから,安全のためにも試合は止めるべき.
ボールは鹿島の30番に渡る.
ハイネルを心配そうに見るネット.
奈良も外に出すようにアピール.
相変わらずクロスを要求する鹿島9番.
しれっとドリブルで前進する鹿島30番.
ぶち切れてスライディングで止めるネット.
こぼれ球を大島が拾う.
大島は,試合を止めるためにボールをピッチ外に蹴り出す.
奈良もボールを出すように言っているのがわかる.
その後,中村に代えて小林が入ってきてスローインから開始するのだが・・・.
ボールを戻す気が全くない鹿島の選手たち.
怒る奈良とネット.
ボールをピッチ外に出したのは,選手交代のためでは無く,頭を打った選手の治療のため.
普通はボールを戻す.
スローインに対して,家長,大島,ハイネルの3人で強襲し奪い返す.
・・・やはり怒っているのか.
そのまま一気にカウンターで家長のフィニッシュ.
・・・かなり爽快.
しかも決めたのが家長.
素晴らしい.
しかし,気になるのは頭をぶつけて倒れたときの対応.
脳しんとうの可能性がある.
頭以外の部分であれば,倒れていても審判が止めない限り進めてよいとは思う.
しかし,頭をぶつけてお互いに倒れているのだから.
ルール的には,どうなっているかというと2016年以降に適用されている「競技中、選手に脳振盪の疑いが生じた場合の対応【サッカー日本代表、Jリーグ対象】」に記載があった.
競技中、選手が頭頸部を強く打ったと主審が判断した場合、主審はすみやかに当該選手のチームドクターをピッチ内に呼び、チームドクターは診断をする。主審の判断、またはチームドクターからの要請を受けた主審からの合図により、ハードボードの担架を適宜ピッチに入れる。
サッカーファミリー メディカルインフォメーションより引用http://www.jfa.jp/football_family/medical/b10.html
強く打ったと主審が判断しなかったのかもしれない.
しかし,川崎フロンターレの選手だけで無く,競り合った鹿島アントラーズの選手も倒れている.
だから試合は止めるべきだったと思う.
さらに,大島が試合を止めるためにボールをピッチ外に意図的に出したことすら無視されている.
主審の判断にも疑問がある.
何にしても,一連のプレーで大きなけが人が無くよかった.
セットオフェンスでの危険なプレー
首位の鹿島が相手であるにもかかわらず,いつも通りのパス回しを行えた.
その崩しの中で危険なプレーがあったので,見ていきたい.
前半の39分.
左から右に攻める川崎フロンターレ.
鹿島の選手全員を,自陣に押し込んだ状態.
家長から中村になかなか見事な縦パスが入る.
中村は,ここまでに至る動きも見事で,プレスがかからない状態でパスを受けることができている.
それを見て,前にスプリントする家長と大島.
・・・二人同時にというのが,かなりリスクが大きい.
パスアンドゴーは,基本である.
しかし,ネットのいつものプレーを見て分かるようにリスクは大きい.
もちろん,通ればかなりのチャンスになるが.
さらに,ここでは家長のパスアンドゴーだけでなく,大島も前にスプリントしている.
大島と家長のいた場所は誰もいなくなり,途中でボールを取られたら,容易くゴール前までボールを運ばれる.
案の定,中村からのパスが鹿島の選手に引っかかり,決定機まで持って行かれている.
二人同時に前にスプリントするのは,チャンスにつながる.
しかし,リスクが大きいのを忘れてはならない.
今の場面だったら,
① 中村は大島の裏に入る
② 車屋は家長の裏に入る
といった対応が考えられる.
せめて,①だけでも必要かと思う.
首位の鹿島相手に,いつも通りのプレーをできて,さらに改善点もある.
今後がさらに楽しみになった一戦だった.
余談.
後半61分.選手交代で鹿島の30番が出てきた場面.
DAZNでは確認できなかったが,NHKでは副審の隣で指示を出す菊池新吉コーチの姿が映っていた.
交代で入る30番を警戒せよ!という指示だったのだろうか?
選手交代のボードが出ている真横で指示を出すコーチ.
なかなか珍しい場面だった.