2016年2月28日日曜日

2016 J1リーグ 1st 第1節 広島 VS 川崎F

広島の布陣は表記だと3-4-3,川崎は4-4-2.

川崎の攻撃の組み立てが,どのような感じか見ていきたい.
結論から言うと,中央への縦パス,中央への縦パス,中央への縦パス・・・だけ.




まずは,前半の3分.
右から左にゆっくりと攻める白の川崎.



センターラインを超えて大島がボールを保持している状況.
広島は5-4-1でやたらと引いて守っている.

・・・・広島は,前に出てこないんだよね.



森谷,中村とパス交換をしながら徐々に近づいていく.
プレスは一切来ない.



中村から大島に渡ったタイミングで,縦パスが小林に入る.
あっさりと広島の中盤を抜かしていく.

このように中村と大島から,中央で待っているFWに容赦なく縦パスが入る.



少し時間が経って,ハーフウェーライン付近で中村が前を向いてボールを保持.
ぼーっと待ち構えている広島中央ライン.



ここまでフリーにされたら,遠慮無く仕事できます!ということで,前線の小林にあっさり縦パスが通る.



さらに時間が経過して前半6分ちょっと前.
大島が右から左へサイドチェンジのパスを出す.



受けた車屋は,大島に戻して縦にゴー.



車屋には出さずに,空いた中央に縦パス.
これもあっさりと通る.
広島の中盤が緩すぎだし,CBは3人も居て何をやっているのだか.

このような中盤からFWへの縦パスは,非常に危険.
守る方は,出させない,通させない,受けさせない,としっかり対応しなければいけない.
それは,つい最近だと,ローマ対ユベントスでも見られた.

しかし,広島はまったく対応をする気配が見えない..
守備の形だけつくって満足しているような雰囲気.

対する川崎は,さらに縦パスの回数を増やしていく.
しかし,縦パス後の精度があまり良くなく,得点が決まらない.

・・・というか,縦パスが得点を決めるための攻撃の手段ではなく,縦パスを入れることが目的となっているような気がする.
それは,後半の川崎を見ると伺える.


後半78分.
左から右に攻める川崎.


右奥から来たボールを中村が左SBの車屋に出した場面.
車屋は縦にドリブルを仕掛けていく.



開いた大久保に預けて,縦にゴー.



大久保は大島に戻して,縦にゴー.
この場面をよく見て欲しいのだが,広島の選手が,ペナルティエリアより狭い範囲に10人居る.
画面に映っていない一人は,FWで前線に待機している.
川崎が中央縦パスを繰り返しすぎたために,広島の選手は中央にやたらと密集している.

ここまでの状況だと,両サイドにボールを散らして広げないと.
引いている選手を前に出すためにミドルシュート,という状況ではない.

縦パス後のプレーの精度うんぬんではなく,狭すぎると思う.




ここから,大島は縦パスを入れる.
いや,入れられるのも凄いし,受けられるのも凄いのだがね.
ペナルティエリアどころか,ほぼゴールエリアの幅の中に,広島の選手は10人居るよ?
(一人は車屋の後ろに隠れている.)
・・・・広げようよ.

このような感じで,取り憑かれたように縦パスを繰り返す川崎.
縦パスが攻撃の手段の一つではなく,目的となっていると見ても良いのではないかと思う.

サイドをもう少しだけでいいから使って欲しい.
そうすれば,縦パスはより活きる.
縦パスを入れるよりも全然楽なことだと思うのだが.

この後,縦パスとは全く関係なく川崎が得点し,0-1で川崎の勝利.
この得点には,広島の致命的な問題が絡んでいると思う.
それについては,次回にでも.


以下,よろしくお願いします.
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