2016年3月17日木曜日

J2リーグ 第3節 金沢 VS 水戸

金沢対水戸.
どちらも布陣は,4-4-2.




前半少しだけ見て,気になった点を二点ほど.

①クロスに対する攻撃陣の準備
②抑えられた三島

まず,①のクロスに対する準備について.
前半17分から30秒の間に,左サイドを突破して3本のクロスを上げている.
しかし,シュートゼロ.
以下,その場面.





左サイドを突破したFW佐藤がクロスを上げる.
しかし,中で待っているのは三島だけ.





15秒後.
今度はSB佐藤が左サイドを突破してクロス.
三島,船谷といるが合わずにクリアされる.





最後に,もう一回.
SBの佐藤がクロス.
立て続けにクロスを上げているので,だいぶ押し込んでいる.
そのため,ペナルティエリア内には,三島,山村,FW佐藤,船谷と人数はいる.
しかし,合わずにキーパーにキャッチされる.

画面を見てもらうとわかるが,最初の2本のクロスはニアに上げている.
それに対して,三島は間に合っていない.
3本目は,三島がニアに走りこんでいるのだが,今度はクロスが中央付近に.
なんというか,噛み合っていない.

クロスを上げるときの約束事が無い,または徹底されていない様子.



続いて,②の抑えられた三島.




場面は,本間のフリーキック.
前線に一気に飛ばす.
もちろん,ターゲットは三島.





それで,落下地点の三島.
CBとCHに挟まれ,身動きが取れない状況にある.
そのため落下地点に入れず,もう一人のCHに跳ね返される.
・・・・・3人で対応されている.
そりゃなかなか勝てないよね.

けど,三島たった一人で相手を3人も引き付けることができている,と前向きに考えて何か良い策を考えてほしい.


以下,よろしくお願いいたします.

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2016年3月15日火曜日

第3節 川崎 VS 名古屋

第3節.川崎vs名古屋.

川崎と名古屋のどちらも布陣は4-2-3ー1.




名古屋の守備の仕方と,それに対応する川崎の様子を見ていきたい.


開始直後.
左から右に攻める川崎.




名古屋は4-4-2のブロックを組んで守る.
このブロックをどうやって崩すのかが問題.





注目していただきたいのは,名古屋のSHの位置.
川崎はパスをつなぎながら,ハーフラインを超える.
その間に,SBの二人(車屋と谷口)をサイドライン上の高い位置に持っていく.

これは,攻撃の幅を作り,名古屋のSHを広げようという意図がある.
車屋の方のSHは,さっそく下がって広がり気味である.

しかし,谷口の方のSHは,しっかりと中央を閉めている.
名古屋は,しっかりと準備してきたと期待が持てる.

川崎は慌てず,まずはサイドを丁寧に攻めていく.





それで約10分後に出来上がったのが,この場面.

・・・・・名古屋はあっさりとSHを広げられている.
6バックで守る名古屋.
SHが最終ラインに吸収されているので,CHの両脇が空く.
ここまで来れば,川崎は縦パスを入れ放題.

もしかりに,SHが最終ラインまで下がるのはやむを得ない,としたとしよう.
その場合,中盤を二人で守るのはさすがに厳しいのでFWを一人下げるのが良いかと思う.





さらに川崎が押し込んだ場面.
名古屋はそのまま6バックで守る.

中盤をみると,FWは我関せずといった感じ..
・・・残念ながらFWを中盤に下げるというようなことは無かった.

名古屋は,しっかりと準備してきたわけではなく,普通に崩されているだけでした..

さっそく,名古屋CHの脇にできた広大なスペースを,大久保が使おうとしている.

確か,昨年度も名古屋は6バックで守っていた(2015 ナビスコ 予選リーグ 第1節 川崎 vs 名古屋(等々力)).
監督が代わっても,受け継がれているチームの特性なのか,変わらないんだね.


まあ,相変わらず「最多得点かつ最多失点のチーム」もあることだし..
そんなものなのかもしれない.


以下,よろしくお願いいたします.

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2016年2月29日月曜日

京都 VS 水戸 ー滑らかなシステム変更ー

開幕戦の京都対水戸.
どちらも最初の布陣は,4-4-2.

水戸のメンバーは,鹿島戦と同じ.

先制された水戸は,71分に布陣を4-4-2から3-4-3に変更する.
その変更が見事に成功する.
以下で,それを見ていきたい.




右から左に攻める水戸.
この時間は,まだ4バック.




この後,京都14番の山瀬にボールをカットされ攻め込まれる.
しかし,山瀬の縦への突破はゴールラインを割る.


ゴールキック直後の布陣.



ディフェンスラインは3人,中央は4人,前線は写ってないけど3人.
3-4-3に変更.

この布陣で,起点となるのは両サイドのライン上まで開いた二人の佐藤.

早速,その場面が出てくる.




兵藤からサイドチェンジのボールが栄に渡ったところ.
京都の右SH山瀬が,後ろをしきりに気にしながらプレスに行く.
気にしているのは,左WBの佐藤だと思われる.



栄から佐藤へのボールは,山瀬が見事にカット.
・・・山瀬,元気そうでなにより.



直後のスローインをサイドチェンジ.
伊藤から右WBの佐藤へパスが出る直前の場面.
先ほどの山瀬の対応とは異なり,まったくプレスに行かない18番.
右WBの佐藤へ出たらプレスかければ良いか,という雰囲気.




右WB佐藤へボールが入った場面.
京都SHの18番が詰めてくるが,遅い.
SB6番とボランチ8番も遅い.
この位置に入ったら,SHとSBで挟みに行くつもりで動かないと厳しい.
水戸は狙い通りに,SHとボランチの間にスペースを造ることができる.
そこをFW佐藤が使う.




FW佐藤へのプレスが無いので,あっさりと前を向くことができる.
パスを出したWB佐藤はそのまま,縦に走って,京都SBの6番を引きつけることに成功する.




FW佐藤から,三島へ縦パス.



それを三島は,ダイレクトで兵藤に落とす.
さらに兵藤はダイレクトでロメロへ.



ロメロが粘るが,奪われてしまう.
しかし,そこへ右WB佐藤が突っ込んでいってすぐに奪い返す.



戻ってきたボールを兵藤はダイレクトで,三島へ.
よく見ている.
その後,三島のシュートが決まり同点に追いつく.

なかなか凄いゴールだと思う.
三島のシュートも素晴らしいし,ロメロの粘りも凄い.
他に,ゴールの要因としては,以下があげられると思う.
1.システム変更による相手守備の混乱
2.FW佐藤とWB佐藤のシステムの利を活かした組み立て
3.兵藤のダイレクトパス×2
4.WB佐藤の切り替えの速さと,ボール奪取

京都の守備で気になったのは,以下の点.
1.18番の守備.
最初のWBへのプレスの方法もそうだが,最後の場面で,最低でも三島の位置まで戻らないと.
2.CB3番の戻り方.
三島へ付いていった後,最終ラインまで戻るのだが,戻った先が,最後の場面の位置.
よく解らない位置に居る.
左SBの6番の位置からすると良いのか?
まあ,ダイレクトパスでかなり繋がれたから,しょうがないのかもしれない.

水戸は,システム変更で相手が混乱しているスキをしっかりと物にする.
そのための準備も,かなりしてきた様子.
しかし,繋いでくる水戸に,京都が後手になったのは,システム変更の混乱以外にもあると思う.


それは,三島.
ロングボールに強すぎでしょ三島.
鹿島戦でもそうだったけど,ロングボールの競り合いにほとんど勝っている.
京都は,三島との競り合いの意識が強くなりすぎて,足下への意識が弱くなっていた可能性がある.

セレッソ大阪との開幕戦が,楽しみ.

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2016年2月28日日曜日

第1節 広島 VS 川崎F -広島の問題-

広島の失点に繋がった問題点について見ていきたい.

結論から言うと,CBが左前方へ精度良くパスを出せないことにあるのではないかと思う.
それゆえビルドアップでもたつき,ショートカウンターで失点することになった.



広島は,ボランチの8番を下げて4バックにして,ビルドアップを行う.
そもそも,これの理由が良く分からない.
見ていると3人のCBの内,両脇の19番と33番はビルドアップにほとんど関与していない.

左から右にゆっくり攻める広島.


ビルドアップのときディフェンスライン中央の並びは,通常右に5番,左にボランチから降りてきた8番が入る.
しかし,場面は流れの中でそれが入れ替わって,そのままビルドアップをしているところ.

5番が前を向いてゆっくりと上がっていく.
川崎は,前線4人でラインを作って待ち構えている.
そうすると,川崎は4-2-4の形になるので,ちょうどWBの位置が空く.
そこをうまく狙いたい.



隣の8番とパス交換をしながら徐々に前にあがってくる.



中盤やGKとパス交換をして,1分かけて,この場面.
基本的に5番は,縦パスまたは隣の8番にしかパスを出さない.

この場面など,川崎のFWが一枚戻るのに遅れていて,穴を埋めるために大島が前に出ている.
よって,中盤はスカスカ.
4-2-4の形どころか,5-1-4の形になっている.
19番に出して,18番,30番と行けばあっさり崩せそう.
しかし,5番はサイド,とくに左サイドにボールを出さない.
この後,中央のFWに直接パスを出す.

おそらく5番は,左サイドへ精度の良いボールが出せない可能性が高い.
本来であれば,CBの真ん中の選手は,ビルドアップのときに両サイドへまんべんなくボールを散らし,WBを活かさなければいけない.
それができないために苦肉の策として,ボランチから8番を降ろしているのではないだろうか.
しかし,その結果,19と33番の両CBがまったくビルドアップに関与しなくなった.
そして,両サイドに広がったWBも機能しなくなっている.

これだったら通常の4バックにして,8番(可能であれば6番)をCBの間に降ろした方が断然良い.
実際,ビルドアップに6番が関わった場面ではWBに良いボールが配球されていた.
パスを貰った後のWBは,良い仕事をしていたと思う.
14番のクロスの出来は非常に悪かったと思うが・・・.

広島が3バックにこだわる理由が良く分からない.

さらに,なんか広島は疲れ切っているような.

・・・・20日にガンバと,23日に山東と対戦しているね..

お疲れ様.

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2016 J1リーグ 1st 第1節 広島 VS 川崎F

広島の布陣は表記だと3-4-3,川崎は4-4-2.

川崎の攻撃の組み立てが,どのような感じか見ていきたい.
結論から言うと,中央への縦パス,中央への縦パス,中央への縦パス・・・だけ.




まずは,前半の3分.
右から左にゆっくりと攻める白の川崎.



センターラインを超えて大島がボールを保持している状況.
広島は5-4-1でやたらと引いて守っている.

・・・・広島は,前に出てこないんだよね.



森谷,中村とパス交換をしながら徐々に近づいていく.
プレスは一切来ない.



中村から大島に渡ったタイミングで,縦パスが小林に入る.
あっさりと広島の中盤を抜かしていく.

このように中村と大島から,中央で待っているFWに容赦なく縦パスが入る.



少し時間が経って,ハーフウェーライン付近で中村が前を向いてボールを保持.
ぼーっと待ち構えている広島中央ライン.



ここまでフリーにされたら,遠慮無く仕事できます!ということで,前線の小林にあっさり縦パスが通る.



さらに時間が経過して前半6分ちょっと前.
大島が右から左へサイドチェンジのパスを出す.



受けた車屋は,大島に戻して縦にゴー.



車屋には出さずに,空いた中央に縦パス.
これもあっさりと通る.
広島の中盤が緩すぎだし,CBは3人も居て何をやっているのだか.

このような中盤からFWへの縦パスは,非常に危険.
守る方は,出させない,通させない,受けさせない,としっかり対応しなければいけない.
それは,つい最近だと,ローマ対ユベントスでも見られた.

しかし,広島はまったく対応をする気配が見えない..
守備の形だけつくって満足しているような雰囲気.

対する川崎は,さらに縦パスの回数を増やしていく.
しかし,縦パス後の精度があまり良くなく,得点が決まらない.

・・・というか,縦パスが得点を決めるための攻撃の手段ではなく,縦パスを入れることが目的となっているような気がする.
それは,後半の川崎を見ると伺える.


後半78分.
左から右に攻める川崎.


右奥から来たボールを中村が左SBの車屋に出した場面.
車屋は縦にドリブルを仕掛けていく.



開いた大久保に預けて,縦にゴー.



大久保は大島に戻して,縦にゴー.
この場面をよく見て欲しいのだが,広島の選手が,ペナルティエリアより狭い範囲に10人居る.
画面に映っていない一人は,FWで前線に待機している.
川崎が中央縦パスを繰り返しすぎたために,広島の選手は中央にやたらと密集している.

ここまでの状況だと,両サイドにボールを散らして広げないと.
引いている選手を前に出すためにミドルシュート,という状況ではない.

縦パス後のプレーの精度うんぬんではなく,狭すぎると思う.




ここから,大島は縦パスを入れる.
いや,入れられるのも凄いし,受けられるのも凄いのだがね.
ペナルティエリアどころか,ほぼゴールエリアの幅の中に,広島の選手は10人居るよ?
(一人は車屋の後ろに隠れている.)
・・・・広げようよ.

このような感じで,取り憑かれたように縦パスを繰り返す川崎.
縦パスが攻撃の手段の一つではなく,目的となっていると見ても良いのではないかと思う.

サイドをもう少しだけでいいから使って欲しい.
そうすれば,縦パスはより活きる.
縦パスを入れるよりも全然楽なことだと思うのだが.

この後,縦パスとは全く関係なく川崎が得点し,0-1で川崎の勝利.
この得点には,広島の致命的な問題が絡んでいると思う.
それについては,次回にでも.


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2016年2月25日木曜日

いばらきサッカーフェスティバル2016 鹿島 vs. 水戸

どちらも4-4-2の布陣.

水戸はSHに船谷とロメロフランクを置く.
どちらもボランチもできる選手.手堅い布陣.

・・・・・佐藤が3人もいる.
しかも,その3人が活躍する.



水戸の得点に繋がる場面.
右から左へ攻める水戸.


鹿島30番から,SHの7番へボールが戻されたところ.
右SHの25番が中央を走る.
鹿島7番は,少し下がりながら,逆サイドに大きくボールを振る.
このパターンは,前半早々にも見られた.



ボールは予定外の所(?)へ飛んでいき,水戸のSB佐藤にカットされる.
鹿島SH25番は,中央を走っていたため,目の前に居るのはSB22番となってしまう.
鹿島FW9番が気を利かせて,カバーに行ってくれればよいのだが・・.



鹿島9番は,全然追ってくれず.
そのまま佐藤はドリブルで前に.

それを見て,船谷はSB22番の裏を走って大きく開く.



船谷に釣られて中を開けてしまう鹿島SB22番.
それを見て,そのまま中に突進する佐藤.



鹿島ボランチ20番が慌てて寄ってくる.
これにより佐藤は,サイドに少し進路を向けられるが堪えて,ドリブル.

このとき,FW佐藤は,鹿島ボランチ20番を離れ,かつ,鹿島CB17番の裏を狙って走り出す.



鹿島CB17番がプレスに来るが,また外に釣られて,中を開ける.
そこへSB佐藤からFW佐藤へスルーパス.
このタイミングで,逆サイドのロメロと鹿島SH7番は同じ位置に居る.



縦に抜けたFW佐藤がグランダ-のボールを入れる.
ボールは逆サイドまで転がり,右SHのロメロの元へ.
鹿島SH7番は,守備に付く気がほとんど見られず.
鹿島7番のパスミスから始まったのだけどね..

ロメロのダイレクトシュートが決まり,同点に追いつく.

水戸の得点要因として,以下があげられる.
1.SB佐藤の思い切りの良いドリブル
2.船谷の釣り
3.FW佐藤の裏抜け
4.ロメロの上がり

ゴールを決めるのが右SBの佐藤だったら,佐藤→佐藤→佐藤で面白かった.
けど,話には出てこなかったが,右SB佐藤も鹿島7番としっかり戦っていて,楽しかった.
佐藤→佐藤→佐藤の流れは,今後に期待できそうな雰囲気である.

逆に,鹿島の問題点は以下があるかと思う.
1.カバーに入らなかったFW9番.
2.中央を閉めなかったSB22番.
3.同じく中央を閉めなかったCB17番.
4.戻らなかったSH7番.

個人的には,最初のきっかけと最後の原因にもなったSH7番が一番責任あると思う.

水戸は,残難ながら負けたが,期待を持たせてくれる一戦だった.


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