快勝でした.
川崎フロンターレの狙いは,「ボールサイドのセンターバックを釣りだして,ゴール前で2対2の状況をつくる」でした.
昨年度から引き続き行っている戦い方です.
仙台はまったく対応できていませんでした.
川崎フロンターレは4-3-3.
ベガルタ仙台は4-2-3ー1.引いて守るときは4-4-2.
右サイドで田中がボールを保持している.
ゴール前をみると,小林と長谷川にそれそれセンターバックとサイドバックがついている.
ボール側のセンターバックは,小林の前にいる.
この状態でセンターリングをあげても厳しい.
サイドバックが寄ってきて,空いたスペースに山根が入り込む.
田中は山根にパスを出さず,シミッチに戻す.
このとき,山根はその場にゆっくりととどまる.
山根についてきたボランチは前に行くので,センターバックは山根のほうに寄る.
その結果,ゴール前では小林と長谷川がゴール前で2対2となる.
シミッチはそれをみてクロスをあげる.
センターバックはできるだけゴール前にとどまりたい.
しかし,とどまり続けると,それはそれで狙われる.
前半の38分.
サイドチェンジ後に,遠野がドリブルで右サイドを前進する.
ベガルタ仙台のセンターバック二人は,小林周辺でとどまっている.
それを見た桶田がセンターバックとサイドバックの間に走りこむ.
ボールを受けた桶田は,うまくセンターバックをかわして,クロス.
4点目.
この場面,ベガルタ仙台のセンターバックの反応は,決して遅かったわけではない.
ベガルタ仙台のセンターバックは,とどまると前にあるサイドバックとの間のスペースを使われる.
その間を埋めると,今度はクロスをあげられてゴール前で2対2を作られる.
ベガルタ仙台のセンターバックは,難しい選択を絶えず迫られていた.
川崎フロンターレは,このような仕掛けを両サイドで行っていた.
小林を中心として機動力の高い長谷川と遠野.
非常に魅力的な組み合わせだった.
以下,よろしくお願いいたします.